HOMEの中のマイスターツーリズムの中のマイスターツーリズム一覧の中のNo.6 マイスターツーリズム

マイスターツーリズム

公開日
2012年12月12日

バックナンバーを見る

 柳川方面から国道208号線を通り大川市へ入るとすぐに、お客様を出迎えてくれる白い建物があります。大川市出身で昭和の大作曲家『古賀政男』の偉業を偲ぶ「古賀政男記念館」
 館内には、古賀政男が愛用していたギターや譜面、そして数々の受賞牌などが展示してあり、記念館の隣には葦ぶき屋根の生家もあります。旅行会社などに好評で、古賀メロディーを愛する多くのお客様に親しまれています。館内に入ると、さわやかな笑顔の山田館長がお出迎えします。実はこの館長、全国に多くのファンをもつちょっとした有名人。古賀メロディーの名曲を継承するために活動する古賀メロディーギターアンサンブルのリーダーでもあります。記念館に訪れたお客様にギターを演奏し、古賀メロディーを一緒に歌うことから、この辺りでは名物館長として知られています。今回は、そんな山田さんを密着取材してきました。
 

  古賀政男記念館の館長山田永喜さんは、平成18年4月に館長に就任し、今年で7年目になります。小さい頃から音楽が好きだった山田さんは、いつもハーモニカを吹いている少年だったので“ハーモニカの山田”と呼ばれていました。そんな山田さんがギターと出会ったのは、中学校の時です。ラジオから流れるギターの音色が心に響き、ギターを持ちたいと思うように。ギターを買うために修学旅行ではお小遣いを一切使わず、そのお金でギターを買いました。ギターの弾き方は、近所の人が弾いてくれたのをまねして、一週間で弾けるようになったそうです。近所の方から「素質がある、上手になるよ」と褒められたことが嬉しくて、ギターに熱中していったと語ります。その時初めて弾いたのが古賀政男の「酒は泪か溜息か」だったことを後になって知ったそうです。「その時から古賀政男先生との縁があったんだね」と嬉しそうに話をして下さいました。
  高校時代、そして卒業して大川市役所の職員になってからもギターを続けました。ギターが好きで、生涯を通してバンド活動を続けたいと悩んでいたところに「アントニオ古賀」が大川音楽祭のゲストとして来ました。会いに行き相談すると「ここ(大川)は古賀政男の生誕地だけど古賀メロディーを演奏する人たちはいないのか」と聞かれ、いないと答えると「じゃあ、そのバンドを作ればいいじゃないか」とアドバイスを受けたそうです。山田さんは今までの迷いがスーっと消え「やります」と約束しました。これが古賀メロディーギターアンサンブルの始まりです。1987年に結成し、今年で25周年を迎えます。全国でも古賀政男の楽曲を専門に演奏しているのは、古賀メロディーギターアンサンブルと古賀政男が所属していた明治大学マンドリン倶楽部など少数です。
   北は北海道、南は沖縄まで要請があれば古賀メロディーを演奏しに行きます。「メンバー全員の決意と家族の協力がないとダメだ。他のバンドとは違って“古賀メロディーのまち大川”をPRする活動をしているんだから、背負っているものが違う。」と山田さん。あるとき休みを取って演奏しに行ったこともありましたが、サイドビジネスをしているのではないかと勘違いされたそうです。しかし、大川をPRしているんだという強い気持ちを持って続けていると、次第に周りからも理解されるようになったと語ります。
 2006年には、日本旅行企画の「ジャパンウィーク」に参加し、イタリア・ナポリで初の海外公演も果たしました。現在は月に一回、古賀政男記念館で「ふれあいコンサート」を開催しています。
 

古賀メロディーギターアンサンブル

 現在、山田さんが勤務の日はいつもお客様にギターを演奏しています。「僕がギターを演奏してお客さんと一緒に歌うと、お客さんは元気になって帰って行かれる。ここは、訪れる人を元気にする素敵な場所だよ。初めて来たお客さんにどんな気持ちで帰ってもらうかをいつも考え、お客さん一人でもギターを演奏する。自分がギターを演奏することによって、記念館に足を何度も運んでもらいたい。」と山田さん。
 お客様からよくお礼の手紙やお電話をいただくそうです。記念館に訪れた人との出会いから、今度は地元に演奏しに来てくれと声がかかるようになり、つながりの輪が広がっていきます。『出会いは宝』と山田さん。四国には古賀メロディーギターアンサンブルの後援会もあります。大川以外にも多くのファンや友達がおり、現在は月一回のふれあいコンサートに加え、各地でも演奏をして大忙しです。「好きな音楽をやり続けていたら、自分の人生に繋がっていった」と最後に締めくくってくれました。
 古賀メロディーを語る時の山田さんの表情は、とても輝いていて、心から曲を愛し広めたいという熱い思いが伝わってきました。
 古賀メロディーを直接知らない私でも、その哀愁を帯びた音色が心にしみます。皆様も記念館に足を運んでいただき、昭和の大作曲家、古賀政男先生と山田館長の魅力を感じ、心癒されるひと時をお過ごしください。
 

一覧へ戻る
ページトップへ