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マイスターツーリズム

公開日
2012年02月21日

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  肥後街道界隈で建具店を営んでいる「渡辺建具」。大川には多くの家具・建具店があります。その歴史は約470年前にさかのぼるといわれており、大工職人や家具職人など木工業が分業化されるとともに建具業も発展してきました。全国でも建具店がこれほどあつまる地域は珍しく、大川市は家具・建具生産高日本一の産地でもあります。
 
  
今回は、全国建具展示会で2度の内閣総理大臣賞受賞経験がある渡邊健次郎さんにお話を伺いました。
 
渡辺建具の3代目である健次郎さんは高校を卒業して本格的に建具業界に入りました。自宅のすぐ隣に工場があったこともあり、小さい時から父親の建具づくりを間近でみたり、また、工場にある機材を使っておもちゃを作ったりとものづくりにも慣れ親しんでいました。渡辺さんは、長男ということもあり自然と後を継ぐことを意識していたそうです。建具業界ではよく他所の建具店に修行に行くそうなのですが、「他所に行ってくせがついてしまったら直すのが大変」という父親の考えで自宅の工場で修行されたそうです。
 渡辺さんが初めて全国建具展示会で賞を受賞したのは21歳の時。当時、展示会は建具職人にとって「勉強の場」だったそうです。それから24歳のときに展示会で最高賞の内閣総理大臣賞を受賞され、今までに計8回の大臣賞を受賞しています。
  
 渡辺さんのつくる建具の特徴の一つは組子細工にあります。 「組子」は、釘を使わずに木と木を組み付けて作る建具の技法のひとつです。この技法を使って細工を施したのが「大川組子」です。建具職人が腕を競う中、建具の装飾として自然派生的に誕生しました。図柄のパターンは「麻の葉」や「胡麻殻」、「八重桜」をはじめ200種類以上にもおよび、現在もこれらを応用して独自に新しい図柄を生み出しています。
一般的に建具店にはその建具店の特色があり、同業者には作風でどこの作品か分かると言われます。しかし、渡辺さんは同業者に「渡辺さんの作品は分からないね。」といわれるそうです。それは渡辺さんが「似たようなデザインで作る方も多いが、自分は同じようなデザインは飽きるから好まない。」と毎回新しいデザインを考案しているから。毎回違うデザインの作品に、お客さんや同業者からは「次回の作品も楽しみにしているよ」とよくいわれるようになったそうです。
渡辺さんは、「技術、技量があってこそのデザイン。腕が大事」と語ります。

渡辺建具のショールーム

 現在は、今年の7月に41年ぶりに福岡で開催される全国建具展示会に向け、作品を制作しています。作品は、普段の仕事の合間をぬって制作するため今回は一昨年の10月から取り掛かり2年をかけて制作中です。また、新作のデザインは4カ月間考え、前例のない新しいデザインに挑戦しているそうです。
 建具は日に焼けたりして色あせたりするので、10年、20年先の事を考えて、同じ材料でも色や厚さにこだわり制作していると渡辺さんは言います。「毎回100%を目指している。ここで満足したら、自分の技量はここまでしかない。ミスしたことが分かるならまだまだ改善の余地がある。」と渡辺さん。いつまでも研究心をもち、常に自分に対して厳しく完璧を求め続ける渡辺さんにはまさしく職人です。

Information

住所 〒831-0041 福岡県大川市大字小保17-1
電話番号 0944-87-8381
FAX番号 0944-87-9519
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